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こんにちは!アフターメンテナンスチームです。
今回は、地下1階の床石材に濡れたようなしみが出るというご相談について、調査結果と対策をご紹介します。
地下二重壁構造とは?
地下の建物には、外部からの地下水(湧水)や結露を処理するために、コンクリート躯体の内側にもう一枚壁を設ける「地下二重壁構造」があります。
この空間の下部には、浸入水や結露水を集める湧水ピットが設けられ、通常はドレン+排水ポンプで自動的に排水します。
ご相談内容
「地下1階の床石材に、濡れたようなしみができることがある」(写真①)
図面を確認したところ、該当箇所の下に湧水ピットがあるため、内部を調査しました。
調査結果
- ピット内に約320mmの滞水を確認(写真②)
→ 排水ができず、継続して高湿度の状態。
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排水ポンプの動作不良
→ 水位センサーの設置位置が高すぎ、規定水位まで作動しない状態。 -
ピット天井に断熱材なし(写真③)
→ ピット内の湿気が上部へ伝わり、結露が発生。
推定される原因
湧水が排水不良で溜まる → 高湿度・結露 → 湿気が床面へ伝わる
この流れにより、地下1階床石材にしみが発生したと強く推定されます。
対策・改善ポイント
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水位センサーの適正位置へ調整(または機器更新)
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排水ポンプの点検・作動確認(必要に応じて交換)
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ピット天井への断熱材施工で結露抑制
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定期点検の実施
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排水ポンプ・水位センサー・ドレンの詰まりチェック
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管理会社への点検状況の確認を推奨
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地下ピットは目に見えない分、排水不良=高湿度・結露につながりやすい場所です。
定期点検と適切な設定が、仕上げ材の劣化や美観低下の予防に直結します。










